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加速矯正の種類とメリットデメリットについて詳しく解説!

加速矯正

『加速矯正』とは、本来歯が移動する速度よりも早く歯を移動させ、矯正治療の期間を短くする目的で行われる治療方法です。

歯列矯正で歯並びを整えるうえで大きな障壁となるのは、『費用』と『治療期間』の2つではないでしょうか。

そのうち治療期間については、短くするためにさまざまな研究がなされてきました。

従来の加速矯正は歯の周囲の骨にメスを入れる外科的加速矯正(コルチコトミー)が行われることが多かったですが、光や振動を利用した加速矯正が開発されたことでより手軽に行えるようになっています。

この記事では、加速矯正の種類とメリットデメリットなどについて詳しく解説します。加速矯正が気になっている患者様は、ぜひご覧ください。

目次

加速矯正の種類とメリット・デメリット

加速矯正

加速矯正には『光による加速矯正装置』や『振動による加速矯正装置』を用いた方法と従来の『外科的処置による加速』の3種類があります。

これらはどうしても時間がかかってしまう歯列矯正を、できるだけ短い期間で終えるために行われる治療方法です。それぞれに特徴やメリットデメリットがあるため、加速矯正を検討する際はよく理解したうえで選択する必要があります。

ここでは、加速矯正の種類とそれぞれのメリットとデメリットについて解説します。

光による加速矯正装置

以下は光による加速矯正装置の特徴とメリット、デメリットです。

光加速矯正装置とは

光加速矯正装置とは歯周組織に近赤外線を照射するための装置のことです。

具体的には『オルソパルス』や『PBMオルソヒーリング』などの加速矯正装置があり、ワイヤーとブラケットを用いた表側矯正や裏側矯正、マウスピース型矯正装置(インビザライン、エンジェルアライン、スパークなど)など、あらゆる矯正治療で利用できます。

歯列矯正を行いながら光加速矯正装置で歯周組織に近赤外線の光を照射することで、歯周組織の細胞を活性化して歯槽骨の代謝を促進し、歯が移動する速度が速くなるといわれています。

論文などでは矯正治療の期間を短くする効果があるとされていて、半分以下の日数に短縮できると謳っている歯科クリニックもあるようです。

実際の効果については個人差があり、治療期間がそれほど変わらないケースも多いため、当クリニックではあまり積極的におすすめはしていませんが、痛みを軽減する効果は多くの患者様が実感されています。

メリット

以下は光加速矯正装置のメリットです。

  • 治療期間が短縮できる可能性がある
  • マウスピース型矯正装置の変色を防げる
  • 矯正治療中の痛みを軽減できる可能性がある
  • 自宅で手軽に使用できる

光加速矯正装置はマウスピース型矯正装置(インビザライン、エンジェルアライン、スパークなど)を用いた矯正治療と併用されることが多いです。

通常、マウスピースは1週間から10日ほどで交換しますが、光加速矯正装置を使用することで最短3〜4日で交換が可能になるといわれています。

交換時期が短縮されることによってマウスピースが変色する前に次のマウスピースに交換できるため、マウスピースおよび口腔内を清潔に保つことが可能です。

また、光加速矯正装置の光には炎症を抑制して痛みを軽減する働きがあります。これによってマウスピース装着時に歯が移動するときの痛みを軽減できる可能性もあるでしょう。

使用方法も1日に8分間(上顎4分、下顎4分)、自宅で好きな時間に装着するだけと簡単なのもメリットです。

デメリット

以下は光加速矯正装置のデメリットです。

  • 費用が高額になる
  • 毎日継続して使用する必要がある
  • 頻繁に歯科クリニックへ通院する必要がある

矯正治療は基本的に自由診療となるため、光加速矯正装置を使用する場合にかかる費用も保険が適用されません。一台当たり数十万円かかることがある点に注意が必要です。

また、1日の使用時間は短いものの、毎日使用することに負担を感じる可能性もあるでしょう。

歯の動きが早くなる分、頻繁に歯科クリニックへ通院してチェックを行う必要があるため、忙しくて通院する時間が取れない患者様にはあまりおすすめできません。

振動による加速矯正装置

以下は振動による加速矯正装置の特徴とメリット、デメリットです。

振動加速矯正装置とは

振動加速矯正装置とは歯根から周辺の骨に振動を与えるための装置のことです。

具体的には『アクセルデント』や『ブイプロファイブ』などの加速矯正装置があり、光加速矯正装置と同様、マウスピース型矯正装置(インビザライン、エンジェルアライン、スパークなど)をはじめとするあらゆる矯正治療で利用可能です。

歯に振動を与えて歯を動かす細胞を刺激することで、歯列矯正の治療期間を短縮できるといわれています。

マウスピース型矯正装置(インビザライン、エンジェルアライン、スパークなど)の場合、通常は1週間から10日ほどでマウスピースを交換しますが、振動加速矯正装置を使用することで最短5日で交換できる可能性があり、矯正治療中の痛みも軽減できる場合もあります。

ただし、確実に効果が得られると決まっているわけではない点に注意が必要です。

メリット

以下は振動加速矯正装置のメリットです。

  • 治療期間が短縮できる可能性がある
  • マウスピース型矯正装置の変色を防げる
  • 矯正治療中の痛みを軽減できる可能性がある
  • 自宅で手軽に使用できる

振動加速矯正装置のメリットは基本的に光加速矯正装置と同じです。

個人差はありますが、マウスピース型矯正装置(インビザライン、エンジェルアライン、スパークなど)では通常よりも早くマウスピースを交換できる可能性および、ワイヤー矯正では通常は1ヶ月ごとの通院間隔を3週間にできる可能性があるため、治療期間の短縮につながります。

毎日自宅で1回5〜20分程度、振動加速矯正装置を使用して歯全体に振動を与えることで細胞を刺激すれば歯列矯正の治療中に発生する痛みを軽減できる可能性もあるでしょう。

デメリット

以下は振動加速矯正装置のデメリットです。

  • 費用が高額になる
  • 毎日継続して使用する必要がある
  • 頻繁に歯科クリニックへ通院する必要がある

メリットと同様、振動加速矯正装置のデメリットは基本的に光加速矯正装置と変わりません。

一台数十万円程度の装置を購入して1日に20分程度の照射を毎日継続する必要があります。

また、歯が早く動くということは頻繁に歯科クリニックへ通院してチェックを受けなければならないということです。

マウスピース型矯正装置(インビザライン、エンジェルアライン、スパークなど)の場合は、万が一マウスピースが不適合の状態で振動加速矯正装置を使用してしまうと歯が計画通りに動かないばかりかマウスピースを作り直すことになり、矯正治療が長引いてしまう可能性もあります。

外科的処置による加速

以下は外科的処置による加速の特徴とメリット、デメリットです。

外科的処置による加速とは

外科的処置による加速とは『コルチコトミー(歯槽骨皮質骨切除法)』と呼ばれる治療方法です。

歯を支える歯槽骨という骨の表面にある皮質骨に切れ目や傷をつけて細胞の再生が促進される現象(regional acceleratory phenomenon:RAP)をあえて起こすことで歯の移動速度を速めます。

この骨の回復力と矯正装置による矯正力を組み合わせることで、歯槽骨と歯が一体となって矯正治療がスムーズに進むと考えられています。

光や振動による加速矯正装置を用いた治療方法と比べて、外科的処置による加速の方が歯が動くスピードが速くなる可能性もあるでしょう。

メリット

以下は外科的処置による加速のメリットです。

  • 治療期間を短縮できる可能性がある
  • 歯肉の若返りが期待できる可能性がある
  • 抜歯なしで矯正治療が行える可能性が高まる

外科的処置による加速には矯正治療の期間を短縮できるだけでなく、歯肉の若返りが期待できたり抜歯なしで矯正治療が行える可能性が高まったりなどのメリットがあります。

外科的処置によって細胞レベルで代謝をアップさせることで通常よりもスムーズな歯の移動が可能となり、矯正治療の期間を短縮することにもつながります。

また、外科的処置を行う場合に皮質骨を除去するために溝を掘ることで、血液の循環が活性化して歯肉の代謝をアップさせることが可能だと謳っているクリニックもあるそうです。歯肉がきれいなピンク色になるなど、口腔内のアンチエイジングにつながる可能性もあるでしょう。

また、外科的処置によって歯槽骨の基底を拡大できる可能性もあるため、従来と比べて健康な歯を抜かずに矯正治療が受けられるケースもあります。

デメリット

以下は、外科的処置による加速のデメリットです。

  • 手術が必要になる
  • 術後に痛みや腫れ、細菌感染のリスクがある
  • 歯並びや年齢、健康状態などによっては適応しない
  • 時間の経過とともに骨が硬くなって動きにくくなる
  • 歯を早く動かそうとしすぎると傾斜移動になる
  • 歯肉のタイプによっては歯肉退縮が起こる可能性がある

外科的処置による加速は光や振動による加速装置と比べて歯が動く速度をある程度早くすることが可能ですが、デメリットも多い方法です。

まず、メスによる切開を伴うため、術後の痛みや腫れ、細菌感染のリスクがあります。歯並びや年齢、健康状態などによっては外科的処置による加速が適応できない点にも注意が必要です。

さらに、術後ある程度の時間が経つと骨が硬くなって動きにくくなったり歯を早く動かそうとしすぎると傾斜移動になったり、歯肉のタイプによっては歯肉退縮が起こる可能性もあるでしょう。

メリットだけでなくデメリットも教えてくれる歯科クリニックを選ぶことが大切

加速矯正

これまで紹介したように、加速矯正にはメリットがあればデメリットもあります。

最近ではマウスピース型矯正装置(インビザライン、エンジェルアライン、スパークなど)との併用をおすすめされることが特に多いようですが、かかる費用に見合う効果が得られない可能性が高いのが現状です。

そのため、金銭的に余裕があり、わずかでも矯正治療を早く終えたい患者様は加速装置を購入されてもよいかもしれません。

また、どうしても早く矯正治療を終えたい患者様で、痛みに強い自信がある場合は、外科的処置による加速(コルチコトミー)を選択するのもよいでしょう。

加速矯正をせずに早く矯正治療を終えたいのであれば矯正治療の最終ゴール設定を変更して部分的な矯正治療にするなど、担当の医師と相談しながら他の方法で対処するのもひとつの方法だといえます。

まとめ

加速矯正は歯列矯正を早く終わらせたい患者様に向いている治療方法です。

主に光や振動による加速矯正装置を使用する方法と外科的処置によって歯が動く速度をアップさせる方法があります。

どの方法を選択するにせよ、それぞれのメリットとデメリットをきちんと理解することが大切です。

そのうえで納得のいく矯正治療を受けられるよう、さまざまな選択肢を提示してメリットもデメリットも包み隠さず教えてくれる矯正歯科専門クリニックを選ぶようにしましょう。

青山表参道矯正歯科クリニックでは、『矯正歯科医である私たちがされて嬉しい治療』をモットーに、患者様一人ひとりに心の底から笑顔になっていただけるような矯正治療をご提供しています。

矯正治療をできるだけ早く終わらせたい患者様はもちろん、矯正治療を受けるかどうか迷っている患者様もぜひお気軽に青山表参道矯正歯科クリニックまでご相談ください。

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