部分矯正(MTM:Minor Tooth Movement)ができない例5つ!治せる範囲やその他の選択肢も紹介

部分矯正(MTM:Minor Tooth Movement)は、歯並び全体ではなく前歯など、気になる一部分の歯だけを動かして整える矯正治療です。
「気になる一部分だけ整えたい」という患者様に選ばれやすい一方で、できない例もあるため、事前の見極めが欠かせません。
対象は前歯6本程度の範囲になるケースもありますが、治療範囲を限定することで、期間や費用を抑えられる点がメリットとされます。
ただし、咬み合わせの機能改善までを目的にする場合や骨格的な問題がある場合などは、全体矯正や外科的矯正が検討されることもあります。
咬み合わせに影響が出ないよう、治療前に口腔内の状態を検査で確認し、適応を見極めることが重要です。
この記事では、判断のポイントを押さえつつ、部分矯正(MTM:Minor Tooth Movement)の基本やメリット、治せる範囲、部分矯正ができない代表例を紹介します。
部分矯正(MTM:Minor Tooth Movement)とは?

部分矯正(MTM:Minor Tooth Movement)は、歯列全体ではなく前歯など気になる部分に範囲を絞り、他の歯をできるだけ動かさずに整える方法です。
適応は軽度の乱れやすき間、矯正後の後戻りなどが中心となります。
咬み合わせの調整が必要な場合は適さないこともあるため、事前にしっかりと検査を行うことが重要です。
ここでは、部分矯正(MTM:Minor Tooth Movement)のメリットと治せる範囲を紹介します。
部分矯正(MTM:Minor Tooth Movement)のメリット
部分矯正(MTM:Minor Tooth Movement)のメリットは、歯列全体ではなく前歯など限られた範囲のみを動かせる点です。
治療範囲を限定することで、装置を装着する際の違和感が比較的少なく、通院回数や治療期間の負担を抑えやすい傾向があります。
軽度の不正咬合(歯並びや咬み合わせが正常でない状態)や、過去に矯正治療を受けたあとに生じた後戻りなどでは、歯を大きく移動させずに整えられる可能性もあります。
一方で、咬み合わせ全体の改善を目的とする治療には適さない場合もあるため、患者様一人ひとりの口腔内の状況を踏まえた判断が欠かせません。
部分矯正(MTM:Minor Tooth Movement)で治せる範囲
部分矯正(MTM:Minor Tooth Movement)で治せる範囲は、前歯の軽度なガタつき(叢生)やすき間(空隙歯列・正中離開)、矯正後の後戻りなど、限られた部位の見た目改善が中心になります。
目安として、前歯1〜6本程度を動かす設計が多く、奥歯まで大きく動かす治療には向いていません。
前歯だけ整えたい患者様でも、咬み合わせのズレや骨格の問題、スペース不足が疑われる場合は適応外となることがある点に注意が必要です。
最終的な可否は検査結果を踏まえ歯科医師が判断するため、部分矯正を検討している患者様は、まず矯正歯科専門クリニックへ相談してみましょう。
部分矯正(MTM:Minor Tooth Movement)ができない例とは?5つの具体的な症例

部分矯正(MTM:Minor Tooth Movement)は治療範囲を絞って集中的に治療できる反面、歯並びの原因が骨格や咬み合わせ全体に及ぶ場合、前歯だけ動かしても安定しないことがあります。
見た目が軽度に見えても、検査で顎のズレやスペース不足、奥歯の傾きなどが分かるケースもあるでしょう。
ここでは、部分矯正(MTM:Minor Tooth Movement)ができない具体的な5つの症例を紹介します。
上下顎の位置関係に問題がある症例
上下顎の位置関係に問題がある症例では、歯だけを部分的に動かしても咬み合わせのズレが残りやすく、改善につながらないことがあります。
受け口(反対咬合)や骨格が原因の出っ歯(上顎前突)、前歯が閉じずすき間が残る開咬、顔の左右差などは、顎の骨の大きさ・位置関係が関与することも少なくありません。
このタイプでは、歯並びの調整だけでは十分な結果が得られにくく、顎矯正手術を含む外科的矯正が検討される場合もあります。
見た目が軽度でも検査で骨格性の要素が見つかることがあるため、歯科医師と相談して適応を確認しましょう。
奥歯の噛み合わせに問題がある症例
奥歯の咬み合わせに問題がある症例では、前歯だけを整える部分矯正で全体の当たり方が変わり、咬みにくさや顎の疲れを感じることがあります。
部分矯正(MTM:Minor Tooth Movement)は奥歯を含めた大きな移動を行わず、現在の咬み合わせを大きく変えない範囲で進める計画が一般的です。
そのため、奥歯の咬み合わせが不安定な場合、奥歯の位置・傾きの調整が必要な場合、上下の咬合関係を作り直す必要がある場合などでは、他の治療方法が検討されます。
見た目が整っても咬み合わせの問題が残ることもあるため、まずは検査で奥歯の状態を確認し、患者様に合う方針を相談するのがおすすめです。
歯が並ぶスペースが不足している症例
歯が並ぶスペースが不足している症例では、部分矯正(MTM:Minor Tooth Movement)で歯を動かせる範囲が限られるため、計画通りに並べにくくなります。
例えば、出っ歯の改善で前歯を後方へ動かしたい場合でも、移動先のスペースが確保できないと適用が難しくなることがあります。
八重歯や歯並びがガタガタな叢生で歯の重なりが大きく、スペース不足が顕著な場合も同様です。
歯を移動させる余地を作れないケースでは、抜歯ありの矯正治療が必要となる場合もあり、部分矯正(MTM:Minor Tooth Movement)だけでの改善が難しいとされています。
歯列全体が混み合っているケースほど自己判断は難しいため、まずは検査でスペース量を評価し、治療の選択肢について歯科医師と相談しましょう。
咬み合わせにズレがある症例
咬み合わせにズレがある症例では、前歯だけを動かす部分矯正(MTM:Minor Tooth Movement)によって、上下の歯の当たり方がさらに不安定になることがあります。
例えば、上下の歯の中心が合っていない正中のズレ(正中不一致)や、片側だけ上下が逆に噛む交叉咬合(こうさこうごう)などは、歯列全体のバランスが関係します。
見た目の乱れが軽度に見えても、ズレの原因が奥歯を含む位置関係にある場合、部分的な調整では改善が難しいでしょう。
咬み合わせのズレが疑われる場合は、歯列全体の関係を確認したうえで治療方針を考えることが重要です。
咬み合わせが深い症例
咬み合わせが深い症例では、前歯だけを動かす部分矯正(MTM:Minor Tooth Movement)では十分な改善が期待できない場合があります。
専門的には過蓋咬合(かがいこうごう)と呼ばれ、上の前歯が下の前歯を深く覆う状態です。
見た目の乱れが前歯に集中していても、上下の当たり方は奥歯を含む咬み合わせ全体で決まるため、治療範囲を前歯に限る方法では対応が難しいケースがあります。
ただし、咬み合わせの深さは自己判断しにくいこともあります。
自身が過蓋咬合に該当するか気になる患者様は、検査で程度を確認し、必要な治療範囲を医師と相談しましょう。
部分矯正(MTM:Minor Tooth Movement)ができない場合の選択肢

部分矯正(MTM:Minor Tooth Movement)が難しい場合は、目的に合わせて治療法を選び直すことが大切です。
前歯だけでなく歯列全体を整える方法には、マウスピース型矯正装置や表側・裏側矯正などがあり、骨格が関与するケースでは外科的矯正が検討されることもあります。
検査結果を踏まえ、適切な治療の方向性を検討しましょう。ここでは、部分矯正(MTM:Minor Tooth Movement)ができない場合の選択肢について詳しく紹介します。
全体矯正
全体矯正は、前歯だけでなく奥歯を含む歯列全体を動かし、歯並びと咬み合わせのバランスを整える治療です。
部分矯正(MTM:Minor Tooth Movement)では対応が難しい咬み合わせのズレやスペース不足がある場合、治療範囲を広く設計して調整します。
矯正装置はマウスピース型矯正装置、表側矯正、裏側矯正が代表的で、それぞれ見た目や取り外しの可否などに違いがあります。
適応は検査結果で変わり、患者様の希望と口腔内の状態を踏まえて選択するのが一般的です。
次に、各矯正装置の特徴と注意点を分かりやすく紹介します。
マウスピース型矯正装置(インビザライン)
マウスピース型矯正装置(インビザライン)は、透明なアライナーを約1〜2週間ごとに交換し、段階的に歯を動かす方法です。
矯正装置が目立ちにくく、食事や歯みがきの際に外せるため、衛生的な管理がしやすい点がメリットです。
外して食事ができることから、食事制限が少なく、金属による口内炎の心配も小さいとされています。
治療開始前にシミュレーションでゴールを確認しやすく、通院間隔が比較的短くて済むケースもあります。
ただし、装着時間の自己管理が必要です。
1日22時間程度の装着が推奨され、外している時間が長いと進行に影響することがあります。
そのため、装着時間を意識した生活リズムを作り、外した際は早めに戻すなど、歯科医師の指示を守ることが大切です。
表側矯正
表側矯正は、歯の表面にブラケットとワイヤーを装着する方法です。歯列全体をコントロールしやすく、歯列矯正の中でも一般的な方法だといえます。
固定式で装着時間を自己管理する必要がなく、歯の移動を細かく調整しやすいため、幅広い歯並び・咬み合わせの調整で選択されます。
一方で矯正装置の周りに汚れが残りやすく、むし歯や歯肉炎のリスクが上がる可能性がある点に注意が必要です。
毎食後のケアを意識し、鏡で確認しながら矯正用ブラシやワンタフトブラシ、フロスを併用して磨き残しを減らしましょう。
ブラケットが外れた・痛いなどの変化があった場合は、早めに受診して対処することが大切です。
裏側矯正
裏側矯正は、歯の裏側にブラケットとワイヤーを装着する方法で、口元から装置が見えにくい点が大きな特徴です。
人前で話す機会が多い患者様でも見た目の負担を抑えやすく、表情を自然に保ちやすい傾向があります。
一方で矯正装置が舌に触れやすく、発音がしづらい時期が出ることがあります。
慣れるまではゆっくり話す・音読で練習するなどの工夫を続け、気になる症状は早めに相談しましょう。
会食や写真撮影が多い患者様の、矯正治療の選択肢としても検討されます。
外科的矯正
外科的矯正は、顎の骨格が原因で咬み合わせが大きく乱れる顎変形症などで検討され、術前・術後の矯正治療と全身麻酔下の顎矯正手術(入院)を組み合わせる方法です。
治療期間は2〜3年程度かかることもあり、手術が前提の矯正では保険が適用される場合もあります。
手術は病院の口腔外科等で行うため、大学病院・総合病院を受診するか、手術実績のある医療機関と連携し、治療説明や手術適応の検査を行える矯正歯科専門クリニックへ相談する選択肢があります。
まとめ
部分矯正(MTM:Minor Tooth Movement)は前歯など限られた範囲を整える方法ですが、上下顎の位置関係、奥歯の咬み合わせ、スペース不足、正中不一致や交叉咬合、咬み合わせが深い症例では適さない場合があります。
無理に範囲を絞らず、目的と口腔内の状態に合う治療法を検討することが大切です。
『青山表参道矯正歯科クリニック』は矯正歯科医2人が担当し、『矯正歯科医である私たちがされて嬉しい治療』をモットーとする矯正歯科専門クリニックです。
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