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アデノイド顔貌とは?原因や起こりうるトラブル・治療方法を紹介

アデノイド顔貌系の記事

マスクを外して過ごす日常が戻ってきた現在、あごがなくモコっとした自分の口元が気になる、口元がコンプレックスでマスクを外したくないと感じる患者様もいるのではないでしょうか。

そのような場合『アデノイド顔貌』の可能性があります。

アデノイド顔貌は見た目だけでなく身体にさまざまな症状を引き起こす恐れがあるため、重度の場合は早めに治療を受けなければいけません。

この記事ではアデノイド顔貌の特徴、原因、放置することで起こりうるトラブルおよび治療方法を紹介します。

自分はアデノイド顔貌なのではないかとお悩みの患者様はぜひご覧ください。

目次

アデノイド顔貌とは?

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アデノイド顔貌とは『アデノイド』と呼ばれる部分が大きくなっている場合にみられる顔つきです。

アデノイドは鼻の奥とのどの間の咽頭にあるリンパ組織の塊のことで、ウイルスや細菌が体内へ侵入するのを防ぐ役割を担っています。

通常は2歳頃から徐々に大きくなり、4〜5歳頃にピークを迎えて6歳を過ぎると10歳頃までに自然と小さくなっていくものです。

しかしまれにアデノイドが肥大化したまま小さくならないことがあり、それが原因で変化した顔つきのことをアデノイド顔貌と呼びます。

小学生になってもアデノイドが小さくならない場合は、早めに矯正歯科専門クリニックや耳鼻咽喉科を受診して適切な治療を受けるようにしましょう。

なお、アデノイド顔貌はアデノイド肥大が原因の顔つきだけでなく、口呼吸が原因で起こる顔つきの総称として使われることもあります。

アデノイド顔貌の特徴

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アデノイド顔貌は顔つきに独特の特徴があります。特に横顔に分かりやすい特徴がみられます。

以下はアデノイド顔貌の特徴です。

  • 面長(ロングフェイス)
  • 鼻の下が伸びている
  • 鼻が小さく鼻の穴が狭い
  • 上あごより下あごが引っ込んでいる
  • 上下のあごの幅が狭い
  • フェイスラインの境目がない
  • 口元が前に出ている
  • 太っていないのに二重あごになっている
  • 口が半開きになっている
  • 出っ歯
  • 口腔内や唇が乾燥している
  • 下唇が厚い
  • 口呼吸をしている
  • いびきをかきやすい
  • 横から顔を見たときにE-line(鼻の先と唇、あごの先をつないだラインのこと)よりも口元が突出している、あごと首の境目であるフェイスラインがぼやけていて二重あごに見える場合は、アデノイド顔貌の可能性があります。

口ゴボとの違い

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アデノイド顔貌のほかに、口元がモコっと出ている特徴をもつ顔つきに『口ゴボ』があります。

口ゴボは上下顎前突とも呼ばれ、口がゴボッと前に出ている不正咬合(歯並びや咬み合わせに異常がある状態)の一種です。

よく知らないと混同してしまいがちですが、アデノイド顔貌は基本的に下あごの成長が不十分で一般的なサイズよりも小さい一方、口ゴボは下あごの大きさ自体に問題はなく上下のあごの骨が大きかったり前に出ている場合に起こります。

そのため、上あごよりも下あごが小さい場合はアデノイド顔貌の可能性が高いといえるでしょう。

ただし、安易な自己判断は危険です。口元が通常よりも出ていると感じる場合は、一度矯正歯科専門クリニックへ相談することをおすすめします。

アデノイド顔貌の原因

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アデノイド顔貌の主な原因は口呼吸だとされています。

アデノイドの肥大、アレルギー性鼻炎、指しゃぶりや爪を咬む癖舌突出癖、異常嚥下癖などの悪習癖によって口呼吸が習慣化すると、口が常にポカンとあいた状態が続いて口周りや頬の筋肉がゆるんでしまいます。

さらに下あご全体の発育が悪くなり、その結果アデノイド顔貌特有の顔つきになってしまいます。

アデノイド顔貌を放置した場合に起こりうるトラブル

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アデノイド顔貌は見た目が悪くなるため、治療せずに放置すると容姿がコンプレックスになるだけでなく、身体にさまざまなトラブルが起こりやすくなります。

ここでは、アデノイド顔貌を放置した場合に起こりうる代表的なトラブルを5つ紹介します。

歯並びや咬み合わせが悪くなる

アデノイド顔貌は口呼吸の習慣化によって下あごの成長が不十分になることで起こるため、本来下あごに綺麗に並ぶはずの永久歯が生えてくるスペースを確保できず、歯並びや咬み合わせが悪くなる可能性があります。

また、歯並びが悪くなるとそれがコンプレックスとなり、口元を人に見られることに抵抗を感じてコミュニケーションがうまく取れなくなるなどの問題が起こる可能性もあるでしょう。

虫歯や歯周病になりやすくなる

アデノイド顔貌の原因である口呼吸は、虫歯や歯周病のリスクを高めることでも知られています。

本来、人間は鼻呼吸をするものです。

しかしアデノイドの肥大や鼻炎、悪習癖などで口呼吸になってしまうと、口腔内が乾燥して虫歯菌や歯周病菌が繁殖しやすい環境となり、唾液で洗い流されることもなくなってしまうため、虫歯や歯周病になりやすくなります。

また、口があいていることでせっかく分泌された唾液がすぐに乾いてしまい、再石灰化(虫歯菌が作り出した酸によって歯の表面のエナメル質から溶け出したカルシウムやリンを再び歯に取り込む働き)が妨げられてさらに虫歯や歯周病になりやすい状態になります。

口臭が強くなる

通常、口腔内は常に唾液が出てうるおった状態です。

しかし口呼吸が習慣化して口がいつもあいた状態になっていると、口腔内が乾燥して『ドライマウス』の状態になります。

唾液が力を発揮するのは、口腔内が濡れた状態のときです。

口呼吸によって口腔内が乾燥すると、唾液本来の自浄作用や抗菌作用が発揮されなくなり、雑菌が繁殖して口臭が強くなる可能性があります。

いびきをかきやすくなる

アデノイド顔貌を放置していると、いびきをかきやすくなる可能性があります。

これは、肥大したアデノイドによって鼻の奥がふさがれて鼻呼吸がうまくできなくなり、舌が下に落ちるためです。

アデノイド顔貌によるいびきは、風邪や鼻炎などが原因で起こる一時的ないびきとは異なり、いびきの音が大きいケースが多いようです。

また、ひどくなると睡眠時無呼吸症候群を引き起こしてしまう恐れもあります。

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に何度も呼吸が止まってしまう病気です。具体的には10秒以上呼吸が止まる状態を無呼吸といい、睡眠中の無呼吸が平均して1時間に5回以上みられる状態になると、睡眠時無呼吸症候群と診断されます。

睡眠中に呼吸が止まると、睡眠の質が低下して日中に眠気や身体のだるさを感じるだけでなく、脳卒中や狭心症、脳梗塞などの重篤な合併症を引き起こすこともあるため注意が必要です。

滲出性中耳炎になりやすくなる

アデノイド顔貌を放置すると、アデノイドの肥大によって耳管が塞がれて機能しなくなり、滲出性中耳炎になることがあります。

滲出性中耳炎とは、鼓膜の奥の中耳腔に滲出液と呼ばれる液体がたまってしまう病気です。

耳が詰まる感じや難聴などの症状はありますが、急性中耳炎のように耳の痛みや発熱を伴うことが少ないため、小さな子どもに発症すると気づきにくい場合もあります。

アデノイド顔貌の治療方法

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アデノイド顔貌を治すには、年齢や口元の状態に合わせた適切な治療を受ける必要があります。

ここでは、アデノイド顔貌の治療方法を子どもと大人の場合に分けて紹介します。

子どもの場合

成長期にある子供は、骨がやわらかく自力でアデノイド顔貌を改善できる可能性があります。ただし、身長が伸びなくなるとともに顔の骨の成長も止まってしまうため、早めに適切な診療科で治療を受けなければいけません。

子どものアデノイド顔貌を治すときは、手術よりも保存的治療が選ばれることが多いですが、薬の服用で改善されない場合や気道をふさいでしまうことが考えられる場合は、アデノイド摘出手術(扁桃摘出術)を行うことがあります。

外科手術を行わずに治療を進める場合は『口腔筋機能療法(MFT)』や『歯列矯正』が選択されます。

口腔筋機能療法(MFT)またはミューイング

口腔筋機能療法(MFT)とは、舌や口唇、頬など口周りの筋肉バランスを整えて鼻呼吸を促すトレーニングです。

食べ物を咬むときや飲み込むとき、発音するとき、安静時の舌や唇の位置および呼吸などの口腔機能を改善する効果が期待できます。

歯列矯正

子どもの歯列矯正は6〜12歳頃までの混合歯列期に行う『第一期治療』と永久歯が生え揃った12歳以降に行う『第二期治療』があります。

第一期治療とは、、拡大床などの装置を使ってあごの成長を促したりバランスを整えたり、歯が綺麗に並ぶようにスペースを確保したりする治療です。

第二期治療では、生え揃った永久歯を移動させて歯列を綺麗に整えます。使用するのはワイヤー矯正やマウスピース型矯正装置(インビザライン、エンジェルアライン、スパークなど)です。

第一期治療を行うことで抜歯をせずに第二期治療を行える可能性も高まるため、早めから治療を始めることをおすすめします。

当クリニックの小児矯正

大人の場合

あごの成長がすでに終わっている大人の場合は、『歯列矯正』や『外科矯正』などで顔貌を変える必要があります。

歯列矯正ではワイヤー矯正やマウスピース型矯正装置(インビザライン、エンジェルアライン、スパークなど)を使い、アデノイド顔貌による不正咬合を整えていきます。

ただし、骨格に問題がある場合は大きな変化が期待できないため、あごの外科手術と組み合わせて顔貌を整えていくことになるでしょう。

当クリニックのマウスピース矯正

当クリニックの表側矯正(ワイヤー矯正)

当クリニックの裏側矯正(ワイヤー矯正)

まとめ

アデノイド顔貌は見た目が気になることが多く、悩んでいる患者さまも多い症状です。

子どもと大人では治療方法も異なりますが、早く始めた方がよいことに変わりありません。あごがなく口元がモコっとしている、フェイスラインがはっきりしないなどの場合は、早めに矯正歯科専門のクリニックや耳鼻咽喉科などの適切な診療科に相談しましょう。

青山表参道矯正歯科クリニック』は、矯正治療に長年携わってきた2人の矯正歯科医による矯正歯科専門クリニックです。カウンセリングは無料となっておりますので、アデノイド顔貌でお悩みの患者様や口元が気になる患者様は、ぜひ『青山表参道矯正歯科クリニック』までお気軽にご相談ください。

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